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司馬遼太郎著 「関ヶ原」

 西暦1600年、「関ヶ原の戦い」とよく記憶したものだが、意外と知らない。自分の歴史の知識を補う上で、大変興味深く、役に立つ読書であったと思う。
 そもそも、石田三成というやや格下の武将が、なぜ西軍の大将として徳川家康と戦うことになったのか、疑問であった。読み進めていくと成程と思った。本来、毛利氏を大将として担ぎ出すつもりが、さまざまな武将や周囲の人間の思惑により、結局合戦に参加せず。結局、石田三成が大将として押し出される形になってしまったわけである。石田三成なる武将、けっして多くの家来を率いるカリスマ性を持っている人物とは思えない。基本的には、事務方であり「参謀」が合っていたのだと思う。そんな、三成が歴史の表舞台に立ってしまったことの悲劇と言えなくもない。
 などと、かなり「三成」寄りの書き方うぃしているが、私からしてみれば、「石田三成」って結構親近感がわくキャラクターなんだよね。「義」を重んじ、権謀術数はあまり得手ではない。それで、かなり頑固。こういう人ってやはりあまり出世しないし、出世したにせよ、どこかで大きな挫折を味わうものなんだよね。でもこういう人って確かに気難しい面もあるけど、周りの顔色をみながら生きるわけでもなし、ぶれずに自らの意志を貫く姿勢って、憧れるね。その点、天下を統一し250年もの徳川の世を作ることになった「家康」はどうも好きになれない。「義」を捨てて「利」を取った東軍の武将や、西軍を裏切った武将はどう見ても「醜い」!「最悪」の男たちだね。
 兎にも角にも、面白かったし、勉強になった。80点

伊坂幸太郎 著 「重力ピエロ」

兄の泉水は、弟の春といっしょにある放火事件を追跡し始める。そこにある、グラフィティーアートの落書きとの関連から、遺伝子のルールと何か関係していることに気づく。そして、そこにかつて兄弟の出生にともなう不幸な事件とからみ、ストーリーは展開する。
 よく、売れているし人気のある作品のようだが、あまり面白いとは思わない。こういった文体をスタイリッシュとでも呼ぶのだろうか、確かに無駄がなくすっきりしているし、気の効いた比喩などもあり、読みやすいのだが、なんかキャラクターがあまりに把握しにくいのでなんだかすべての登場人物が謎めいていてストーリーに深く入り込みにくい。この人の作風と言ってしまえはそれまでだが、私にはいま一歩好きになれない。65点

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