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吉田修一著  「悪人」

「悪人」を読み終えた。なかなかの秀作。80点。
映像的な描写が多く、いかにもTVドラマ映画にしたくなりそうな作品。カットバックをここぞという時に多用し、結構盛り上がる。
 清水祐一は、出会い系サイトで知り合った石橋佳乃をちょっとした感情のもつれから絞殺してしまう。そのあとに、たまたま出会い系サイトで知り合った孤独で、張りのない生活を送っていた販売員、馬込光代と知り合い、そこに救いを求めてしまう。馬込光代は、人生で初めて生きる価値を見出し清水祐一と逃避行に走ってしまう。
 石橋佳乃の父親、佳男は、佳乃を置き去りにした、増尾の友人、鶴田に向かってこう言う。「今の世の中、大切な人もおらん人間が多すぎったい。大切な人がおらん人間は、何でもできると思い込む。自分には失うもんがなかっち、それで自分が強うなった気になっとる。失うものがなければ、欲しいものもない。だけんやろ、自分を余裕のある人間っち思い込んで、失ったり、欲しがったり一喜一憂する人間を、馬鹿にした目で眺めとる。そうじゃなかとよ。本当はそれじゃ駄目とよ。」
 いったい何が、彼らを、追いつめたのか、いったい何が今の世の中おきているのか?
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